造幣局の通り抜けは来年もあるが,長谷川等伯は,この次いつ見られるか分からないので,京都国立博物館に行くことにした.
朝が辛くて,新幹線のチケット代無駄にしてもいいから,寝ていたい誘惑に駆られる.どうにかこうにか,ものの弾みのように起きた.4時半.自分で自分を褒めたい.
新横浜で,予定より早いのぞみに乗れたので,東福寺から七条まで歩くことにした.若干迷っても,まだ時間に余裕があったので,マックでコーヒーを飲んでいたら,雨が降ってきた.
開場の9時半前にはほぼやんだので,国立博物館へ向かうのであろう人たちに,くっついて行った.無事到着してチケットを買い,さてと横を見たら,「入館まで50分待ち」と書かれた紙が掲げられていた.最後尾に並んで見渡せば,幾重にも折れ曲がった人の列.スマップの東京ドームでのライブで,グッズ購入のために並んだのを思い出した.
それで,長谷川等伯はどうだったのか.やっとの思いで入館したら,中は芋の子を洗うよう.小柄で近眼なので,他人の肩越しに見るなんて芸当はできないから,ガラスにへばりつくようにしていたのだが,これがなかなか前に進まない.さらに,小品はまだしも,少し大きなものになると,全体像を鑑賞することができない.
とってもとってもとっても見たかった「松林図屏風」も,時間が経っていたためか,思ったほど混んではいなくて,離れた場所から六曲一双を見ることができたのだが,あの吸い込まれるような感じがしない.人がいてはだめなのだ.
霧の向こうにある永遠の静謐.孤独と引き換えに得る安寧.この世のあらゆる幸福を捨ててでも,誘われるままに踏み込んでしまいたくなる.
本物を目の前にして,堪能できない.どうにも救いがたい.ただ,思いの外といっては罰当たりだが,「仏涅槃図」に心惹かれた.図録に記された,描表装を含めると高さ10メートル,横6メートルに及ぶ大きさは,篤い信仰心と共に,栄達とはうらはらの,妻や愛息を失った無常感を埋めるためのようで,圧倒されながらも,哀しかった.
とにかく,予定よりもずっと時間がかかってしまい,大急ぎで嵐電のスタンプラリーへ向かう.
図録が重い.通販のカタログ以上だ.七条から四条大宮まで持って行くだけで,充分泣きが入ったので,駅のロッカーに入れておくことにした.
嵐電だ.時間がないので,効率的に回りたいのだが,考える時間もない.路線図どおりに回ることにした.
四条大宮駅-(帷子ノ辻乗り換え)-御室仁和寺駅・仁和寺-北野白梅町駅-(帷子ノ辻乗り換え)-車折神社駅・車折神社-嵐山駅-四条大宮駅
御室仁和寺で食事をしながら,大宮発15時23分の阪急京都線準急には間に合わないことを覚悟し,車折神社駅で嵐山行きを待っている間に,15時23分は過ぎてしまった.
楽しかったけど,あわただしくて,こちらも充分に堪能できなかった.西院のプラットーホームを撮りたかった.芋ヨーカンを縦半分に切って置いただけのプラットホーム.
7月31日からの第Ⅱ期にも行こうかと,真剣に考えている.
ところで,嵐電は京福電鉄道株式会社の路線なのだが,京福の「京」は京都の「京」,では「福」は?
「福井の福やて,聞きました」
と,仁和寺近くの,小さなレストランのお姉さんが教えてくれた.当初,福井まで路線を延ばす予定だったらしい.とすれば,かなり早い段階で頓挫したのだろう.福井は遥かに遠い.
写真1枚目:御室仁和寺駅で.嵐山本線は複線だが,北野線は単線でしかも1両編成だった.
2枚目:車折神社駅.ホームの後ろが神社がある.こちらのホームだけ赤い.
3枚目:嵐山駅のホームにある足湯.入浴料は150円.高いか安いかは,あなた次第.
<おまけ>
嵐電1日フリーきっぷの裏に載っていた『駅名,読めますか?』
嵐山本線
・嵐山
・嵐電嵯峨
・鹿王院
・車折神社
・有栖川
・帷子ノ辻
・太秦広隆寺
・蚕ノ社
・嵐電天神川
・山ノ内
・西大路三条
・西院
・四条大宮
北野線
・常盤
・鳴滝
・宇多野
・御室仁和寺
・妙心寺
・龍安寺
・等持院
・北野白梅町
朝が辛くて,新幹線のチケット代無駄にしてもいいから,寝ていたい誘惑に駆られる.どうにかこうにか,ものの弾みのように起きた.4時半.自分で自分を褒めたい.
新横浜で,予定より早いのぞみに乗れたので,東福寺から七条まで歩くことにした.若干迷っても,まだ時間に余裕があったので,マックでコーヒーを飲んでいたら,雨が降ってきた.
開場の9時半前にはほぼやんだので,国立博物館へ向かうのであろう人たちに,くっついて行った.無事到着してチケットを買い,さてと横を見たら,「入館まで50分待ち」と書かれた紙が掲げられていた.最後尾に並んで見渡せば,幾重にも折れ曲がった人の列.スマップの東京ドームでのライブで,グッズ購入のために並んだのを思い出した.
それで,長谷川等伯はどうだったのか.やっとの思いで入館したら,中は芋の子を洗うよう.小柄で近眼なので,他人の肩越しに見るなんて芸当はできないから,ガラスにへばりつくようにしていたのだが,これがなかなか前に進まない.さらに,小品はまだしも,少し大きなものになると,全体像を鑑賞することができない.
とってもとってもとっても見たかった「松林図屏風」も,時間が経っていたためか,思ったほど混んではいなくて,離れた場所から六曲一双を見ることができたのだが,あの吸い込まれるような感じがしない.人がいてはだめなのだ.
霧の向こうにある永遠の静謐.孤独と引き換えに得る安寧.この世のあらゆる幸福を捨ててでも,誘われるままに踏み込んでしまいたくなる.
本物を目の前にして,堪能できない.どうにも救いがたい.ただ,思いの外といっては罰当たりだが,「仏涅槃図」に心惹かれた.図録に記された,描表装を含めると高さ10メートル,横6メートルに及ぶ大きさは,篤い信仰心と共に,栄達とはうらはらの,妻や愛息を失った無常感を埋めるためのようで,圧倒されながらも,哀しかった.
とにかく,予定よりもずっと時間がかかってしまい,大急ぎで嵐電のスタンプラリーへ向かう.
図録が重い.通販のカタログ以上だ.七条から四条大宮まで持って行くだけで,充分泣きが入ったので,駅のロッカーに入れておくことにした.
嵐電だ.時間がないので,効率的に回りたいのだが,考える時間もない.路線図どおりに回ることにした.
四条大宮駅-(帷子ノ辻乗り換え)-御室仁和寺駅・仁和寺-北野白梅町駅-(帷子ノ辻乗り換え)-車折神社駅・車折神社-嵐山駅-四条大宮駅
御室仁和寺で食事をしながら,大宮発15時23分の阪急京都線準急には間に合わないことを覚悟し,車折神社駅で嵐山行きを待っている間に,15時23分は過ぎてしまった.
楽しかったけど,あわただしくて,こちらも充分に堪能できなかった.西院のプラットーホームを撮りたかった.芋ヨーカンを縦半分に切って置いただけのプラットホーム.
7月31日からの第Ⅱ期にも行こうかと,真剣に考えている.
ところで,嵐電は京福電鉄道株式会社の路線なのだが,京福の「京」は京都の「京」,では「福」は?
「福井の福やて,聞きました」
と,仁和寺近くの,小さなレストランのお姉さんが教えてくれた.当初,福井まで路線を延ばす予定だったらしい.とすれば,かなり早い段階で頓挫したのだろう.福井は遥かに遠い.
写真1枚目:御室仁和寺駅で.嵐山本線は複線だが,北野線は単線でしかも1両編成だった.
2枚目:車折神社駅.ホームの後ろが神社がある.こちらのホームだけ赤い.
3枚目:嵐山駅のホームにある足湯.入浴料は150円.高いか安いかは,あなた次第.
<おまけ>
嵐電1日フリーきっぷの裏に載っていた『駅名,読めますか?』
嵐山本線
・嵐山
・嵐電嵯峨
・鹿王院
・車折神社
・有栖川
・帷子ノ辻
・太秦広隆寺
・蚕ノ社
・嵐電天神川
・山ノ内
・西大路三条
・西院
・四条大宮
北野線
・常盤
・鳴滝
・宇多野
・御室仁和寺
・妙心寺
・龍安寺
・等持院
・北野白梅町
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