Mement−Mori

2006年3月11日
 須藤真澄さんの「長い長いさんぽ」を読む。
 内弁慶でとり頭のネコ「ゆず」との溺愛の日々。16年のおかしくも幸せな暮らしはやがて終わりを迎える。彼女は旅行中で、最期のときに立ち会えなかった。

 いつだって人は、失って初めて失ったものの重さを知る。大切に思っていても、それ以上に大切だったことに気づき、後悔し、謝罪し、自分を責め傷つける。
 
 けれど慈しむ心がなければ、なにも痛みを感じることはない。傷つかないことが、強さの証しではない。

 自らつけた傷をまた自ら克服するとき、失ったものがそこにあった意味を創造する。

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